ストップモーション・アニメーションの世界へようこそ
3月24日[日] やまぎん県民ホールスタジオ2

3月24日[日]、やまがた文化の回廊フェスティバル2024のやまぎん県民ホールオープンハウス2024企画で、YIDFF出張上映会を開催しました。

今回は「ストップモーション・アニメーションの世界へようこそ」ということで、八代健志監督作品の特集上映を行いました。

八代監督の作品は、以前「山の映画の恵みたち」などで『劇場版ごん』が上映された際、人形のかわいらしいなめらかな動きが素晴らしく、ファンになった方も多かったので、今回は短編作品のノーマン・ザ・スノーマン〜北の国のオーロラ〜ノーマン・ザ・スノーマン〜流れ星のふる夜に〜そして最新作のプックラポッタと森の時間という3本を上映しました。
「ノーマン・ザ・スノーマン」シリーズは、全国各地のプラネタリウムでも上映されている、星空の美しさが印象的な作品です。こちらの作品には、客席から星空好き・お天気好きと思われる方々の感想や質問をたくさんいただき、地学好きな八代監督の制作時のこだわりポイントを解説いただきました。

 

プックラポッタと森の時間』は、コロナ禍で世の中が隔離を余儀なくされた時期に、監督のご自宅周辺で実験的に、ある意味練習のような形で撮影したものを繋ぎ合わせて一つの物語にした作品とのことでしたが、観客の方々からはストーリーのテーマについてたくさん感想をいただきました。
「プックラポッタ」とは世界の様々な民話に出てくる「コロポックル」や「ドワーフ」のような生き物で、「コロポックル」「コロボックル」など文字で書き表すのが難しい、口頭で語り継がれてきた名前をイメージして付けられたそうです。私たちの目には見えない、別の時間の中で生きる小さな生き物を通して、現代の私たちのせわしない生活を振り返る視点を与えてくれる作品でした。

みなさんの心の中にもその印象が強く残ったからか、鑑賞後のアンケートに思い思いの「プックラポッタ」を描いてくださった方がたくさんいらっしゃいました。

また、今回のトークの司会は、映画祭の高校生チーム「ドキュ山ユース」が担当しました。事前打ち合わせも入念に行い、本番では八代監督に感想を伝えたり客席の方々と監督をつないだり……司会は初めての経験でしたが、緊張しつつも楽しんで取り組んでいました。

私たちの上映会では、映画館ではなかなか観ることのできない作品や、派手さはないけれど心に何か残してくれる作品を出張上映しています。特に映画館が近くにない町へ積極的に出かけていきたいと考えていますので、ご興味ある方はお気軽にご連絡ください。