山形駅でのゲスト出迎えの様子。中央、向かって右が天本里実子さん

【V.V.】ボランティアボイス② はじめての出会いと新しい生き方。人生を変えた映画祭!

作品と人と、山形との出会いが一生ものの経験になることもあります。実際に映画祭に参加された方の声をお伝えする【V.V.】ボランティアボイス。2回目は、ボランティアスタッフとして参加した映画祭で運命的な出会いをされた天本里実子さん、昌希さんご夫妻です。

_ボランティアに参加したきっかけは?

天本里実子(以下、里実子):山形映画祭には以前から興味を持っていましたが、仕事が忙しく、なかなか足を運ぶことができませんでした。ちょうど仕事を辞めた時期と映画祭が重なり、念願叶って参加することができたんです。

天本昌希(以下、昌希):フォーラム山形で映画を鑑賞した後、ボランティア募集のビラを手にしたのがきっかけです。2011年当時は山形に来て2年目。地元のイベントに参加してみたいという思いがあったので、良い機会だと思い応募しました。

_お二人とも最初に参加した映画祭で出会われたんですよね。

里実子:はい。ここ最近の映画祭では山形駅でゲストを迎えたり、ホテルのチェックインの手伝いをしたりするゲストサポーターを担当しているのですが、一番最初は市民会館で会場ボランティアをまとめる短期スタッフをしていました。夫も市民会館で会場のセッティングやチケットのモギリ、会場案内等を担当していたんです。ボランティアスタッフはミーティングや交流会もあるので、自然と仲良くなったんじゃないかなと思います。

 

2011年の映画祭では会場ボランティアの取りまとめ役リーダースタッフを務めた里実子さん。この年、昌希さんと出会った。

 

_人生を変える映画祭になったわけですね!

里実子:まさにそうですね(笑)。ゲスト対応の仕事もとても刺激的だったんですよ。世界中の監督さんたちとお話ししたり、顔見知りになって挨拶をしたり。出会った監督さんの作品はより親しみを込めて鑑賞することができました。

昌希:会場ボランティアは、普段観ないような映画を観られるというだけでなく、その映画を作った監督にもお会いできるのが嬉しかったですね。観客も含めて多くの方が県外、海外からいらっしゃるので、普段は出会えない方々との交流や映画祭全体の雰囲気が刺激的でした。

里実子:1度参加したら「また次回も」って思ってしまって(笑)。妊娠中も、赤子を抱えながらも毎回ボランティアとして参加しています。あ、そうそう! 私は現在、ドキュメンタリー映画好きが高じて映像翻訳の勉強をしているんですよ。自分の住む山形市で世界的な映画祭が開催されていることが、この道を目指す大きな後押しになりました。

 

会場案内を作る昌希さん。会場ロビーでの掲示物の作成や案内も会場ボランティアの重要な役割。

 

_映画祭との関わりから多くのことを得られたんですね。

昌希:2015年の映画祭の時に出会った、アルゼンチンから来ていた監督ご夫妻とは今も交流が続いていますよ。監督のお子さんと私たちの長男が同い年だったので子どもを通じて仲良くなり、自宅に招いて食事をしたりして。

里実子:映画祭が終わってからは私の実家の旅館に泊まりに来てくれたりしました。夜、近所の人を招いてミニ上映会もしましたね。監督家族もとても喜んでくださって嬉しかったです。

 

人との出会いが育まれる映画祭。映画祭という特別な空間だからこそ、かけがえのない交流が生まれる時もある。

 

_お二人にとって山形映画祭はどんな存在ですか?

里実子:山形の宝。華美ではないけれど、温かく、居心地のいい映画祭だと思います。これからもずっとずっと続いてほしいです。

昌希:山形にいながら世界的にも貴重な映像作品に触れられることは、とても贅沢なことです。またそれを作った人、見に来る人と同じ時間を共有できるのは幸せです。今の路線を貫いてほしいと思います。

_ありがとうございました。

 

■Profile
天本里実子(あまもとりみこ)さん、昌希(あまもとまさき)さん(39歳)
山形市在住。2011年の映画祭で出会い2013年結婚。昌希さんは出身地である千葉県佐倉市から山形市へ移住。里実子さんは映像翻訳者を目指し修行中。趣味は映画鑑賞、温泉、子どもと遊ぶこと。

これからボランティアをしたい方へメッセージ

ボランティアに参加すると、ただ作品を見るだけより50倍映画祭を楽しめます!それ自体が人生でTOP5に入る楽しい経験になると思います。ボランティア仲間と出会い、世界中の映画監督とお話できて、しまいには一緒に香味庵に飲みに行けてしまう(笑)。こんなステキな映画祭、他にあるでしょうか??

天本里実子

普段の仕事とは関係ないところに一歩飛び込むと、新しい世界が広がります。私は仕事と家との往復の毎日でしたが、一歩踏み出すことによって、全く新しい交流が生まれました。

天本昌希

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